塗料の基礎知識

塗料の基礎知識

こんにちはSANKYO HOMEの山橋です。

 

塗料について詳しくまとめてみました。。

 

この項目では、塗料の基礎的な知識について解説します。

目次

 

1.塗料の基礎知識

 

 

・1-1 なぜ塗料を塗るの?

 

 

・1-2 塗料の構成について知る

 

 

・1-3 塗料のタイプを知る

 

 

・1-4 外壁塗り替え 塗料樹脂の性質

 

 

・1-5 塗装と各層の役割

 

 

・1-6 塗装の下地処理とは

 

 

・1-7 塗装方法、塗装の工法

 

 

2.塗料・塗装基礎用語

 

 

・2-1 ア行

 

なぜ塗料を塗るのか

 

 

まず、なぜ塗装をする必要があるのかを考えてみます。

 

 

塗装の役割

@被膜物を保護し耐用年数をのばす。
A意匠性を付与する。
B特殊機能を付与する。
Cコストバランスをとる。

 

上記の要素を挙げることができる。

 

 

@被膜物を保護し耐用年数をのばす。
金属の腐食防止、セメント系素材の中性化防止が代表例ですが、
最近ではさらに一歩考え方を進めて建物のメンテナンスサイクルを考えた塗装仕様を新築時から選択する試みも行われています。

 

 

A意匠性を付与する。
塗料の色の豊富さ、さらにツヤなどの質感コントロールが安易であるといった特性があります。

 

 

B特殊機能を付与する。
は防カビ・防火と行った一般的なものに加え、クリーンルーム用の帯電防止機能、さらには対MRSA(院内感染防止の原因となるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌)機能を持たせたものもある。

 

 

Cコストバランスをとる。
塗装により安価な建材を天然素材の持つ質感に近づけ、コストダウンを図れるとということです。

 

塗装仕様を決定する際には、こうした塗料の基礎知識を念頭に諸要素を十分検討し、塗装仕上げの採用の可否、または、適切な塗装仕様の選定を判断しましょう。

 

以上で塗料の基礎知識でした。

 

 

 

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塗料の構成について知る

塗料は大別して、顔料、樹脂、添加剤、溶剤の4つの原料からなっています。

 

添加剤は極めて少量(多くても5%以内)しか含まれておらず、対光性向上剤、防カビ以外は、塗膜形成後、徐々に消滅してしまいます。

 

これらの特徴を以下にまとめてみます。

 

樹脂とは?:塗料のフィルムとしての諸性能(耐久性、耐水性など)を決定する重要な原料である。

 

また、希釈剤の種類(有機溶剤・水)によって、エマルション、ラッカー系塗料さらにはNAD(非水ディスパーション)型塗料へと形態が
分かれていきます。

 

 

顔料とは?:塗膜の色、防食性を決定する材料であり、増量剤としての役割も持つ。

 

顔料は、着色顔料と体質顔料、防錆顔料の3種類に分けられる。塗膜の色は、主にこの着色顔料で決定されます。

 

一般に無機質系顔料は色のもちがよく、有機質顔料は色彩は美しいものの、特に家屋では褪色しやすい。
体質顔料は、塗膜の肉好きをよくすることを主目的に配合され、セメント系・炭酸カルシウム系の組成物が使われている。

 

 

添加剤とは?:添加剤の種類は極めて多く、塗料メーカーの技術者といえどもすべてを知っているわけではないが、一般に@塗液状態の安定性に寄与する、A塗装時または、塗膜形成時に重要な役割を果たします。B塗膜形成後に特殊な機能が発揮される、といった役割に分けられる。

 

 

溶剤とは?:樹脂、顔料などを分散し、塗りやすくする働きをもつ。
大別して有機溶剤と水に分けられるが、最近は火災防止、安全衛生上の観点から有機溶剤系塗料から水性塗料への転換が急速に進んでいます。

 


また溶剤に樹脂などを溶かしたものをビヒクルといい、中でもクリヤータイプのものをワニスとよびます。
いずれも塗料の性能を決定する根幹となる要素です。

 

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塗料のタイプを知る

 

 

塗料のタイプを知るです。

 

先程は塗料には多くのタイプがあると紹介しましたが、今回は簡単に説明を加えます。

 

塗料は、一般的に希釈剤の種類にもより、溶剤系塗料と水系塗料に大別されます。

 

 

 

溶剤系は次の3タイプがあります。

@希釈剤である有機溶剤が揮散して塗膜を形成するもの(ラッカー系塗料)
A空気中の酸素と反応し塗膜を形成するもの(アルキド系塗料)
B主剤と硬化剤を架橋反応させるもに(エポキシウレタン樹脂系塗料)

 

 

次に上記を少し詳しく説明します。

 

@には一般的なタイプ以外にNAD型と呼ばれるタイプがあります。これは溶剤中に重合体が分散しており、塗料中の溶剤・希釈剤が少量で済みます。Bは2液型が主流だったが、最近では、1液で反応するタイプが上市されるようになっています。

 

一方希釈剤が水の場合は、ほとんどがエマルジョン系塗料となっています。

 

※エマルジョンとは、マヨネーズや牛乳のように溶け合わない2つの液体の1方が、他方に小滴状に分散したものである。

 

そのため分子量の極めて大きな樹脂粒子となっており、造膜補助剤が必要となります。

 

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塗料樹脂の性質

次に外装用塗料に用いられる主な樹脂の特徴について解説します。

 

表2 主な樹脂のタイプ

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図2 合成樹脂塗料の分類

塗料の基礎知識

 

 

塗料の性質を簡単にまとめてみました。

 

 

@アルキド樹脂:ボイル油と長油性アルキニドワニスを結合材とし、空気中の酸素と反応して塗膜を形成します。
いわいるSOP(合成樹脂調合ペイント)などである。

 

一般に作業性や、仕上がりは良好ではあるが、耐候性に乏しく、特にアルカリ性は極めて低いものが多い。

 

 

 

A塩化ゴム系:有機溶剤が揮散して塗膜を形成する。金属系素材の上塗りとして使用されることが多かったが、溶剤の臭気ににからむ苦情が多く、減少方向にあります。

 

 

 

Bエポキシ樹脂系:一般的には2液であり、架橋反応して塗膜を形成し、付着力も強いため防腐塗料、または無期建材の下塗り塗料として使用する。一方、樹脂の組成上、紫外線に弱く、チョーキング現象を起こしやすいた屋外の上塗り用途には適さない。

 

 

 

Cアクリル樹脂系:現在の水性塗料はほとんどこの系統の塗料である。また、一般的な溶剤系AP上塗り、NAD塗料もこの系統にはいります。

 

アクリル樹脂は、耐久性、耐水性、耐アルカリ性も実用レベルにあり、吹き付けタイルなどの複層塗材、単層弾性塗材などから、溶剤系の弾性上塗りなど建築に多用されています。

 

一部メーカーから酢酸ビニル系樹脂もアクリルと称して提供されることもあるので要注意です。酢酸ビニル系樹脂は明らかに耐水性、耐アルカリ性が劣っています。

 

 

 

Dウレタン樹脂系:溶剤系塗料がメインでほとんどが2液型となっています。可使時間に制限があり、また、水分に敏感なので配慮が必要です。この系統の塗料は、光沢、質感に優れ、また耐候性も良好なため、5〜7年間塗膜保障がなされている場合もあります。

 

 

 

Eシリコン樹脂系:2液型溶剤系塗料が主体です。
湿度に敏感で低温度下では塗膜の「締り」が低下します。各種の建材への付着性に優れ、耐候性も高いです。
特に海岸地区都市域に適しています。

 

 

 

Fフッ素樹脂系:耐候性は極めて高いが、やや汚れやす性質を持っています。イソシアネート架橋の溶剤系塗料が主体だが、最近、一部メーカーから水系、ラッカー系の商品が販売されてます。

 

以上簡単にですが、塗料の基礎について述べさせていただきました。
塗料は、塗装工程を経て、本来の製品としての機能を果たします。なので、正常な塗膜を形成させるためには、塗装工程の管理が極めて重要になります。特に建築現場のような、多様な環境下での塗装工事には注意すべき点が多いです。

 

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塗装と各層の役割

次に、塗装と各層の役割を説明したいと思います。。

 

 

外壁塗装工程は、一般的に下塗り〜中塗り〜上塗りとなっていますが、被膜物が金属の場合と、無機建材の場合ではその役割がやや異なります。

 

ここでは塗装の方法と塗装工事のポイントについて解説します。

 

@金属塗膜塗装の場合。

 

A無機建材への下地処理には。

 

@金属塗膜塗装の場合
下塗り塗料はプライマ、もしくはサビ止め塗料と称され、防食性・付着性の付与といった役割を持ちます。
性能確保には膜厚管理が重要です。
中塗りは膜厚をかせぎ耐候性を増し、上塗りの仕上がりを向上させる役割を持ちます。
上塗りは被膜物に意匠性を与え、紫外線による塗膜劣化を防止することが目的です。

 

A無機建材への下地処理には、シーラーがが一般的に用いられます。
シーラーは建材表面層に強度向上(吸い込み防止)の役目を持ちます。
特にALCのような吸い込みが激しものには重要な要素になります。
また、シーラー塗布後に、片滑処理や付着力強化のためプライマーやフィーラー(中間調整剤=サーフェサー)
などが使用される事もあります。
中塗りは上塗りとの付着性を高め、凸凹感を与え、上塗りの仕上がり感を向上させる役割があります
防水性を要求される場合は、この膜厚が重要となります。上塗りの役目は金属措置の場合と同じです。

 

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塗装の下地処理とは

次に、塗装の下地処理とはを説明したいと思います。

 

 

塗装工事の品質は下地処理の善し悪しによって左右されるといっても過言ではないでしょう。

 

以下、下地別に解説したいと思います。

 

@金属面
A木材
B無機系建材

 

@金属面

新しい金属を素地のまま被膜物とする場合は、アルミ、ステンレス、耐候性鋼板がほとんどであります。
したがって、塗装トラブルは搬入〜上塗りの間の発錆、または溶着不良の問題がたいはんです。
少なくとも上塗りの前に錆を落とし、上塗りに対応した下塗りが塗装されているかを確認する必要があります。
例えば上塗りがフッ素樹脂塗料の場合、下塗り塗料はSOPでは釣り合わない。少なくともエポキシ樹脂系で錆止め塗料が必要になります。

 

A木材

素材水分管理(20%)以下、ヤニ袋、道管の目止めが重要になります。

 

用途によっては、防腐処理が必要になってきます。

 

B無機系建材

特にコンクリートの白華、レイタンスの処理が必要になります。
また打ちっぱなし仕上げを含む場合は、コンパネの種類、鉄筋の組方など、注意すべき点が多く、欠損部の補修にも配慮が必要になります。
GRC(ガラス繊維強化セメント)建材の場合などでは、水分とアルカリ分が下地に強力に影響するため注意が必要になります。
また塗り替えの場合は、既存塗膜の調査が必要であります。劣化状況に合わせて、下地処理と旧塗膜の処理、下塗り塗料の選択がポイントになります。

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塗装方法、塗装の工法

ひき続き、塗装方法、塗装の工法を説明したいと思います。

 

塗装方法は使用する用具によって手作業塗装用と加圧塗装用の2つに分けられます。

 

手作業用塗装機器は、

@ヘラ・コテ
A刷毛
Bローラー、に分類されています。

 

・ヘラ、コテは主に下地処理に用いられ、塗料も粘度が高くなり熟練を要します。

 

・刷毛は形状が不定型な部位などに使用され、施工者の技術差が出る。

 

・ローラーは近年、急速に発達した施工法であります。ローラーのバリエーションも多く人気です。

 

加圧圧送塗装機器は、エアスプレーと
エアレススプレー方式があり、塗料、塗材の種類ごとに塗装ガンが設定されています。
ガン吹付仕上げは、大面積を均一に仕上げるのに適していますが、スプレーミスとの飛散による、周囲の汚染問題が問題となります。
こうしたことを念頭に置いて、実際の現場での監理にあたらないといけないのです。

 

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塗料・外壁塗装基礎用語

今回は、塗料・外壁塗装基礎用語です。

 

ここでは、塗料(塗材)・塗装を理解するための、基礎用語について解説したいと思います。

 

外壁塗装工事をされる方に参考になればと作成しました。

 

ア行を説明していきます。

 

●アクチャン
灰汁(アク)洗いの事

 

●アク止め
コンクリート、モルタル、プラスターなどからアルカリの溶出を抑える工程。アルカリのによって塗膜が侵されて、変色、亀裂、剥離するのを防ぐために耐アルカリ性のシーラーを塗るとよい。

 

●アクリル樹脂塗料
アクリル酸、メタアクリル酸などの誘導体を主成分とする共重合樹脂を用いた塗料。溶剤型、エマルション、水溶性、ディスパーション、粉体型、などがある。無色透明で耐水性、耐候性に優れています。

 

●足代
足場の事

 

●あばた
コンクリート表面に砂利だけ集まった部分。ジャンカともいう。

 

●アルキド樹脂塗料
アルコールと酸の縮合反応によって生成する樹脂を用いた塗料。

 

油の種類により自然乾燥型と熱硬化型があり、アミノ樹脂、アクリル樹脂などと兼用され広範囲に使用される。

 

●あわ
塗装時または乾燥時に塗膜中に発生するあわの事。かき混ぜた時の泡が消えずに残る場合、局部的な膜厚、組成樹脂の硬化反応による場合、加熱乾燥時に発生する場合がある。

 

●息切れ
スプレーガンの塗料通路に空気が浸入し、スプレーが断続的に噴射する状態。ノズルテーパー部などの不良によることが多い。

 

●糸ひき
吹き付けの際、溶剤の蒸発が早すぎて、塗膜面に達する前にに蒸発し糸状に吹き付けられること。

 

●色あげ
経時変化などによって塗膜の色があせた時に、その上からもう一度塗って元の色にする事。

 

●色あし
着色料に白い塗料を加え、.淡彩色にする際に生じる色相のずれ。

 

●色がのぼる
塗膜の表面に比重の小さい顔料が浮かび上がって、塗料の色より濃い色になる事。

 

●色ムラ
塗料中の成分顔料の粉子の大きさ、比重、凝集性が違うため、塗膜中に均一に分散せず部分的に色の差が出る事。

 

●色分かれ
塗膜中の混合着色顔料が均一の色を構成せず、個々の色に分離して見える事。
色別れ防止剤を添加して防止することができる。

 

●隠ぺい力
ある厚さの塗膜が塗装面(素材面や下塗り塗膜)を覆い隠す性能をいいます。一定の表面を塗り隠すのに要した塗料の量を計り、単価重量当たりの隠ぺい面積を算出する。

 

●浮き
塗料を塗り重ねたとき、上塗りが下塗り塗膜を侵して小さなしわや割れ模様を生ずる欠陥現象

 

●浮き色
塗膜の乾燥過程で顔料の分布が上層と下層で不均等になり、塗膜の色が上層に密に集まった顔料の色によって強められる現象。
●ウレタン樹脂塗料
ポリオールとポリイソシアネート化合物とで反応生成したウレタン結合を有する樹脂をビヒクルとする塗料。1液型と2液型があります。付着性・たわみ性・耐候性(無黄変形)耐薬品性に優れています。

 

●エアスプレー
圧縮空気を使いスプレーガンで微粒化、噴霧化して吹き付ける塗装方法。作業効率は良いですが霧の飛散と塗料のロスが多いという欠点がある。

 

●エアレススプレー
塗料をポンプで加圧し、エアレスガン先端のスプレーチップから塗料を噴射する塗装方法。途着効率がよく、又吐出し量が多いため
高粘度塗料にも使える。

 

●エッチングプライマー
プチラール樹脂、クロム酸塩、リン酸などを主成とする金属表面処理用塗料。金属にるリン酸、被膜を形成して塗料の付着性を向上させ、サビ止め効果があります。短期暴露方で軽金属や亜鉛メッキ面に有効なタイプと、長期暴露方で次工程塗装まで数か月の屋外暴露に耐える鋼材用とがあります。

 

●エッグシェル
卵の表面のような半つやの塗膜状態。

 

●エポキシ樹脂塗料
エビクロルヒドリンとビスヘノールの結合物で2個以上のエポキシ基を含む樹脂を主成分とする塗料。脂肪酸とエステル化反応で合成したエポキシエステル樹脂塗料は酸化重合の1液型でプラントなどに使われています。アミンアダクトを硬化剤とする2液型は重防食塗料によく用いられる。

 

●エマルション塗料
非水溶性の樹脂などを水中に分散させた懸触液や乳化重合によって製造したポリマーをビヒクルとする塗料。酢酸ビニル系、アクリル樹脂系などがある。

 

●エリクセン試験
塗膜の変形追従性を調べる試験。塗装板を試験器に挟み、先端を球型のポンチで塗装板の裏側から押し出した時の塗膜の割れ及び剥がれの有無を調べる。

 

●えんこ
作業途中で故障などが起こり工事が一時中断される事。

 

●黄変()おうへん
塗膜の色が黄色を帯びる事。主としてビヒクルの組成によるもので、日光の直射、高温、暗所、高湿などの環境に現れる。「ヤケ」ともいう。

 

 

 

>>実際の塗装工事例<<

 

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